陸前高田

自分の中で整理がつかない思いが渦巻いています。

陸前高田駅前のロぺの皆さんのことがとても心配なのですが、愛称は知っているのですけれど、本名を知らないので無事かどうか確認することもできません。

災害伝言ダイヤルに２回ほどロぺの消息がないか電話してみましたが、“お預かりしている伝言はございません”でした。

４月２２日金曜日に、陸前高田に行ってきました。

平日なら、活動をしている方々のご迷惑にはあまりならないのではないかと考えました。

もしかしたら、運よく店の片付けとかにきているロぺの人達に会えるかもしれない。とか、゛今、ここにいます”の看板か何か張っていたりするかもしれない。

なんて、都合良く考えて・・・

水、お菓子、マスク、カセットコンロのガス、栄養剤とか会えたら渡したい。

すいません。本当に少しですけど・・・

被害がないように見える内陸も、沿岸に向かう重要な橋のいくつかが落ちていたり、通行止めになったりしている。

１０７号からなら間違いないだろう。

と、思い北上の日高見橋を通って、一路陸前高田へ・・・

自衛隊の車と良くすれ違いました。


（国見橋は通行止め）

時折雨の降る悪天候・・・

ロぺの人達と会えないかもしれない。

こんな天気じゃ、片付け作業していないだろう・・・

陸前高田まで、あと６キロくらいのところから、川岸にがれきが・・・

こんなところまで、川を上って来ていたのか・・・

川を伝って上流まで津波が押し寄せたのはニュースで聞いていましたけれど・・

２キロくらい進むと、道の両側がれき・・・

まともに立っているように見える家も、１階部分は何もなかったり、がれきが詰まっていたり・・・

窓を開けると、海まで、まだあるといううのに潮の匂いがする。

何だ？これ・・・

なんで？？？

だって、山あるんだよ、まだ・・・

あの山越えてきたってことなの・・・

グーグルアースで写真を見てましたけど、実際のといううか自分の中の思いこみ地図ではここは被害にあっていないだろうと思っていた地域。

見ているものが信じられない。

ロぺの行き帰りに寄っていた、陸前高田市内に入る坂の手前のローソン、商品でなくがれきが詰まっていた。

坂の手前で、通行止め。

迂回して、陸前高田市内へ・・・

ナビありがとう。

はじめて通る住宅地の中のせまい道。

曲がってすぐに避難所とおぼしき場所がありましたが、止まって中に入り声をかける勇気がありませんでした。

少し開けたところには自衛隊のキャンプがあったり、お昼近くだったので道路を歩いている自衛隊の人もいました。

仮設のローソンの前で、スーツを着て胸に赤いリボンのようなものをつけた子供がお父さんとお母さんとおぼしき人に手を引かれて入っていくのが見えました。

一般車がこんなに止まっているのは、入学式でもあったからなのだろう。

とおもいましたが、後で知ったのですが、仮設のローソンが開店した日でもあったからのようです。

市内は、ナビがないと今自分がどこにいるのか解らない状態です。

道のがれきはよけてあり、道は解ります。

鉄筋コンクリートの建物だけが立っているというかある。

あとはがれきだけ。

夢の中にいるような、現実とは思えない。

ちょうどお昼時。

作業をしている人も休憩に入ったのでしょう。

人けがない。

重機よりがれきの山が高い・・・

ロぺのあった場所にナビが案内してくれた。

北銀は残っているけど、ロぺがあった場所道路側には巨大な鉄骨とかがれきがこんもりと。

潮の流れなのか、何もなく洗われたようにきれいさっぱりとなっているところもある。

車を降りて、あたりを見渡してみる。

信じられない。

もしかしたらと、思っていた張り紙らしきものはありませんでした。

自分が何を見ているのかが、よくわからない。

今まで、何回かロぺに来ても感じることのなかった潮の匂いが、がれきの冷たさが現実を伝えているのに。

ロぺを感じさせる何物も残っていなかった。

本当に無事でいて欲しい。

陸前高田にMTGを始める前は行ったことがなかった。

”海水浴”に全く縁がなかったので・・・

だから、高田松原も４,５年前にMTGに行くついでに初めて見た。

高い堤防、その向こうに松林広い砂浜。

岩手にもこんなところがあったんだ！！と感激した。

何時も大船渡で釣りしかしてなかったから・・・

あの堤防を越える津波が来るなんて・・・

何度も繰り返すけれど、信じられない。

行って、見て、がれきにも触ってきたのに、いまだにあれは夢だったんじゃないかと思えるほど現実味がない。